2004年01月07日 23:00現在

  帰りの JR に乗り込むと、個性的な強い匂いが鼻をくすぐった。しかし、それは決して嫌な匂いではなく、むしろ懐かしさすら感じる。これは何の匂いだったか。思い出そうとしていると、前の席に座っているお年よりが、小さなケースから小さな粒を手のひらに出し、それを口に放り込んだ。そうか、これは仁丹(ジンタン)の匂いだったのか。父親も車を運転している時などに、よく口にしていたものだ。梅仁丹などという派生商品もあったはずだ。最近は、ミント系の商品に押され、仁丹を口にしている人を見なくなった。どこで売っているのかさえも分からない。まるで 10年ぶりに伯父に再会したような懐かしさを覚え、車窓を流れる街の灯りを見ながら、しばし感慨にふけってしまったのであった。

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